今回はPM サバイバル体験記です!
エンジニアでも、年齢や経験を重ねていくと、無茶振りでちょいちょいPM(プロジェクトマネージャー)をやらされる事があります。
もちろん、私にもそんな時期がありました・・w
PMは幅広いスキルを求められるので、経験すると飛躍的に能力が向上しますが、慣れないと地獄なんですw
今回は、PMを経験すると目の当たりにする、人の闇であったり、気付きをまとめた私の体験記をご紹介できればと思います!
では!いつのものノリで語ります!
PMは何をすればいいの?
まず、PMがやる事は会社によって定義が大きく異なります。
会社によっては、決裁権限まで付与され、コスト面の管理もやる場合があります。
しかし、そこまで強い権限を持つPMをやる事は、そんなに多くないと思います。
大体求められるのは、立ち上がったプロジェクトを管理・進行してリリースまで持っていく事。
そして、1つの目的を達成させる為に、外部の会社・内部のチーム等をうまく繋いで管理する事です。
よくあるのは【お客様にこのシステムを導入しよう】とか【こんな製品やサービスを始めよう】みたいなプロジェクト。
上記の様な案件を管理して【リリースまで導くぞ!】みたいなミッションが多かったです。
最初に発生する問題
プロジェクトで大変なのは、何だかんだ言って一番最初なんだと思います。
例えば、PMとなり、情報収集をして「こんなサービスを作ろう!」という素案を資料でまとめました。
そして、プロジェクトの全メンバーを招集し、まとめた結果をレビューしました。
すると、レビュー後の反応で、私がよく経験したのは以下のケース。大体コミュケーションに関する問題です。
PMの仕事に慣れてくると面白いのは、最初のレビューの反応から、チームや会社の文化が見えてくるんです。
- とにかく否定、まずは否定する文化
- お好きにどうぞ、お任せします
- 関係者がみんな「?」状態
- 理想ばかりで具体的な話は無視
これ、一見良くない状況に見えますが、普通によくある話に思えませんか?
というより・・蓋を開けてみれば、所詮こんなもんじゃない?って感じる人もいると思います。
利害関係と目線
話は変わりますが、この風刺画は皆様ご存じでしょうか?
まとめサイトとかでも、貼る人多いですし有名なので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
「人の視点はそれぞれ違う」「何かをすれば必ず否定される」「どんな事も否定するのは簡単」
・・みたいな感じで、この絵って人によって色々な解釈があるんです。
私がPMをやったときは、この絵が浮かんでくる事が何度もありましたw
例えば「この方針で行こう!」と発言をしたとします。
ここで、全員が心から「そうしよう!素晴らしい!」には、なかなかなりませんよね。
ごくあたり前の話ですが、価値観や立場であったり、人によって「目線や利害関係」が違います。
ここからは私の勝手な解釈ですが、人は何かを評価するとき、まず自分の経験、自分から見えてる部分だけを参考に考えると思うんです。
※目線や価値観の違い
あえて乱暴な言い方をしますと、自分以外の事は他人事なのであまり興味ありません。
自分以外の事を、最初から深く考えてくれる人が、たくさんいるような状況は、なかなか無いと思います。
これは、誰かが悪いという訳ではなく、私は単純に「人の基本的な考え方」であると、割り切っています。
でも・・かと言って放置する訳にもいかないのが、この話の厄介なところ。
クリアしないと色々問題が出てきます。例えば、自分の場合はこんな人たちが出てきやすかったです。
- 出来ない事を無理やり進めようとする
- 齟齬が発生してるけど気にしない
- PMに罵声を浴びせ始める
- プロジェクトを完全に拒否/放置する
どうやって対応していくか?
では、プロジェクトの進行を鈍らせる原因が「目線や利害関係」であると仮定します。
では、どうすべきなのでしょう?私は考えました。
もしかしたら、これって自分以外の事情を理解できてない事が、そもそもの原因では?
視点を変えて考えると、気心の知れた仲間や、付き合いの長いチームって、逆にこういう事あんまりなくない?
・・とふと思ったんです。
【余談】問題の解決策を考えるときは、過去記事の「構造化」を応用して考えてみるのがおススメ!
という事は、この部分(自分以外の情報が見えずらい)を整理して全体に伝える事が、解決策になるのでは?と感じました。
つまり、各チーム・他社の事情を、簡単にでもいいから【共通認識】として把握できるようにしておけばきっと解決するかも。
私はこう思い、これを実践してみたところ・・
やはり問題はここでした!
共通認識を持つようにするには?
私の経験上、このアクションが結構、効果的でした。
- 全体像をイメージする
- ディスカッション
- 課題管理
- 分科会や定例
- 視覚化(空中戦を避ける)
理想に対して、現実的にどこまでが実現可能か?どうやれば実現できるか?の共通認識を全員が持てるようにしておきます。
「できるだろう」ではなく「何ができる・こうやるしかない」を最初の段階でハッキリさせる感じです。
多くのトラブルは、この部分を理想だけで進めてしまいやすい為、認識齟齬などが発生しやすかったんです。
ざっくり進め方の例
① まず「誰(チーム・他社)が何をできるか?」を調査。
② 大まかに①をどう繋げ合わせば完成するか?全体像をイメージ。
③ 今度はこの全体像を視覚化して、認識合わせとディスカッションを行う。
④ 誰かが気にいらない点を「課題」として資料化して誰もが見れる場所にアップして共有。
※課題管理の例
⑤ 課題は定例会や分科会などを開催し、適切につぶしていく。
⑥ 共通認識を持つ為、課題の状況などがちゃんと全体へ伝わるように考える
課題管理について
「決定」は言い方を変えると「取捨選択」という意味でもあります。
何を選択しても、長所と短所が必ず存在します。だからこそ、否定も存在するんです。
しかし、肯定/否定を繰り返すだけでは、前に進まないので「決め」を実行しなければいけません。
なので、まずは、関係者各位の気に入らない部分を集めましょう。
そして、これを文書に残し議論していき、1つ1つ決めを行って潰していきます。
こんな感じで、俯瞰的な情報を関係者全員に理解してもらった上で「決め」を行う事で、以下の問題は解消できる様になりました。
- 出来ない事を無理やり進めようとする
- 齟齬が発生してるけど気にしない
- PMに罵声を浴びせ始める
- プロジェクトを完全に拒否/放置する
最後に
あぁ・・まだ書きたい事いっぱいあるんですが。はやる気持ちを抑えて、今日はここまでにしたいと思います!
今回は、利害関係や目線の違いによる、コミュニケーションエラーをテーマに語らせていただきましたが、いかがでしたでしょうか?
詰まるところ今回のテーマも、私がこのブログで何回も紹介している、これに該当する気がするんです。
- 情報不足
- 慢心
- 思い込み
過去の記事には書いてますが、再度解説を入れておきますと、歴史上の人物で、負けてしまった人達は、全てこれに当てはまるらしいんです。
私の様な者が、人類の壮大な歴史を語るつもりはありません。
でも、これを【失敗プロジェクト】として置き換えて考えると、すごく共感できる事が沢山あるんです。
プロジェクトがうまく進まないときって、どこかで【情報不足・慢心・思い込み】が発生している可能性が高いと思います。
なので、【情報不足・慢心・思い込み】にピントきたら、1つ1つ潰す作戦を考えましょう!
以上、【無茶振りだらけのブラックプロジェクト】のサバイバル日誌でした。
関連書籍(今回のテーマに近い書籍)