今回はSaaSについてのお話です!
SaaSを理解するには「ハードウェア・OS・ミドルウェア・アプリケーション」がそれぞれどのようなものか、理解する必要があります。
自信のない方は、前に書いたこちらの記事を読んでみて下さい。
まず、SaaSをざっくり言うと
SaaSとは「Software as a Service」の略でサーズとかサースとか呼ばれています。

Softwareとはその名の通りクラウド上で利用できるソフト(アプリケーション)を指しています。
アプリケーションなんで、皆様も仕事や趣味で、きっと何かのSaaSを使ってると思います。
エンジニアが利用対象になるケースの多い、IaaSやPaaSと違い、SaaSは一般の方が使うので、利用者の幅がかなり広いのが特徴です。
IaaSやPaaSとの違い
システムなので、サービスの裏側は、サーバー・OS・ミドルウェアが導入されたものを用意していますが、SaaSはここから更に、アプリケーションがインストールされています。
ユーザーにはブラウザ経由で「アプリケーション」の部分だけを見せて利用してもらう。
これがSaaSなんです!
よくあるのが、ブラウザ経由でアプリケーションが動かせるページにログインして利用してもらう使い方ですね。
SaaS型のサービス
SaaS型のサービスはかなり多く、それこそ星の数ほど存在します。
人事や経理の様な管理部門向けのものから、営業向けの管理ツール、開発向けの管理ツール、社員全員が使うグループウェアなどなど・・
タイムカードから、スケジュール帳、メールなどなど・・ネットで検索したら欲しいSaaSは大体存在しています。
そうなんです、なので最近はSaaSだけをかき集めれば、会社の業務が回るんです。
オリジナルのシステムを、わざわざどこかに、作ってもらわなくてもいいし、PCに1台ずつソフトウェアを仕込む必要もなくなりました。
例えば良く使われてるSaaSは?
超有名なとこで言えば、Google社が提供している、Gmail、GoogleDrive、Googleカレンダーなどですかね。
最近では物理的な。CDやDVDを買う文化がなくなり、ネット上の映像/音楽データを再生する文化に変わりましたが、これらもSaaSに分類されます。
SaaSのメリット
1つ目は、ソフトウェアからSaaSにする事で。PCにソフトをインストールしなくてもよくなった事です。
SaaSになって生まれた大きなメリットはまだあります。
データがサーバ上にあるので、異なるデバイス(PC・スマホ)やOSからでも・・
同じデータが見れるようになった事!
という事は、会社にいても、家にいても、電車で通勤中でも・・「いつでも・どこでも」仕事ができる訳です!
SaaSを使う事で、場所に縛らず仕事ができる上に、同じデータに権限を付与し、共有もできるので、リモートワークとの相性も抜群!
いまどきはコロナの影響もあり、多様性のある働き方が求められています。
こういう環境に適応していく為には、SaaSをうまく使いこなす事が、今後の鍵になっていくのではないでしょうか。
サブスクリプション
SaaSは、サブスクリプションと呼ばれる「1か月/〇〇円」みたいな月額課金+従量(何かを使った分)みたいな料金体系が多いんです。
今回この部分に関しては、SaaSの利用者とは反対の目線、SaaSを提供するベンダー目線としてお話しします。
サブスクリプションの特徴は、ストック型ビジネスと言われているモデルで、利用者が増えれば、増えるほど安定した月の売り上げを確保できるんです。
ITのビジネスは、初めてのお客様を獲得し続けるより、契約の継続に注力する方が効率が良いみたいです。
確かに・・そう言われてみると、導入作業のみ(スポット)もしくは、売り切りのプロダクトがメイン商材の会社は、結構倒産してる気がします。

SaaSを利用するときの注意点
すいません、ここまでいい事ばっかり書いてますが、利用する上での注意点もあります。
SaaSは多くの人がよく使うと思われる、汎用的な利用方法を想定して仕様を決めています。
ですので、オリジナリティな要素が強い業務には不向きです。
受託開発とは違いますので、サービス提供者側が、利用者に合わせて仕様を変更する事は、基本できません。
もし、ご利用のプロダクトが、業務フローに合わなくても、利用者側がSaaSの仕様に運用を合わせる必要があります。
最後に
SaaSが主流になって良かった事は、個人的にもう1つあります。
それは「売ったもん勝ち作戦」が少なくなった事です。
一昔前は、売り切りだと、購入後は顧客の自己責任になりがちだったんです。
しかし、サブスクリプションは、解約されればお金が入ってこなくなるので、もうそういう訳にはいきません。
品質の悪いサービスは、解約が相次ぎ、あっという間に淘汰されます。
私がSierのエンジニアだった頃、この「売ったもん勝ち」の風潮がとても強い会社が多く、いつも疑問に思っていました。
意識してるのは、ただ「売れる事」だけ、顧客の成功については、サポート外と考えるSierが非常に多かったんです。
そういう会社の営業は、売るために表現を駆使して、何でも「出来る」と回答していました。

そして、顧客が騒ぎ出してコントロールができなくなったら、「専門家を呼んできます」と言って、エンジニアに全責任をなげるだけの簡単なお仕事。
なので、当時のエンジニアは常にこんな状態になっていました
「売ったもん勝ち作戦」が使えなくなれば、こういう事も減ってくると思うのでSaaSが主流になったのは良い傾向だと思います!


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