競合他社と闘うための知恵 【ミートと差別化】

 

今日はミートと差別化についてのお話です!


 

このプロダクトにどんな機能をつけよう?

 

私の場合は、こんなとき参考にする戦略なのですが、大きな事から些細な事まで、多くの方が色々な局面で使える戦略なので・・

 

この機会に是非知っておきましょう!


 

SaaSは競合多すぎ問題

 

私は6年以上前にSaaSの世界に飛び込みましたが、どんな路線のSaaSでも競合が無数に存在するので、日々ビジネスをひっくり返される脅威にさらされる毎日を送っています。

 

こんなレッドオーシャンな世界で、サービスの方向性や仕様を考えるとき、ニッチなとこを狙えばいいの?競合と同じ事をできるようにしたらいいの?

 

どこへ行っても、こんな話ばっかり・・


でも、こんなときによく使われてる「戦略」があるんです。その名も・・

 

ランチェスター戦略


 

ランチェスター戦略とは?

 

この戦略は第一次世界大戦で使われてたんですが、今ではこれがアレンジされて、ビジネスで勝つための攻略法として使われています。

 

競合との闘いで役に立つのが、このランチェスター戦略にある「足下の敵を攻撃せよ」という項目。


 

足下の敵を攻撃せよ

 

例えば、既存の製品にどんな機能を追加するか?を設計するときに活用する場合。

 

プロダクトのシェアを以下競合4社で戦っていたとします。

 

3位の「株式会社 Yossy Tech」が自分だと思って下さい。

 

まず、攻撃目標を足下に定めます自分は3位なので、4位の「株式会社BBB」に狙いを定めます。

 

1位 株式会社 SSS
2位 株式会社 AAA
3位 株式会社 Yossy Tech(自分)
4位 株式会社 BBB  ←こいつが足下の敵


 

例えば新機能を開発するとき。株式会社BBBの製品が何で売れてるのか?強みを調査し徹底的に考えます。

 

「〇〇の機能が強み」と解ったら、同じ事ができる機能を実装するのです。


 

乱暴な言い方をすると「パクり」なんですが、他社の「出来る事」や「機能の考え方」をパクる事は何の問題もありません。

 

むしろビジネスでは普通の事!


特にSaaSのプロダクトなどは、素早い実装が出来るので、熾烈なパクり合いが、水面下でいつも繰り広げられています!

 

「足下の下攻撃」の事例

 

「足下の下攻撃」で有名なのは、トヨタがホンダに仕掛けているこんな事例です。

 

  • Hondaのフィット がリリース
    → TOYOTAは後出しでアクアを開発
  • Hondaのインサイト がリリース
    → TOYOTAはプリウスを後出しで開発

 

これを「ミート戦略」と言います。


 

同じ機能が他社で実装されると、足下の競合が持つ「強み」は無くなり、価値が下がり無力化していきます。

 

あとは強みがなくなった「株式会社 BBB」の顧客を調べ、シェアを奪い取ってトドメをさせる事ができれば大成功です。

 


 

上位の競合他社と闘うには?

 

逆に自分が最下位だったり、上位の競合と戦わなければならない場合はどうすればいいでしょう?

 

例えばこんな場合ですね。

1位 株式会社 SSS ←上位の競合
2位 株式会社 AAA ←上位の競合
3位 株式会社 Yossy Tech(自分)
4位 株式会社 BBB  


 

この場合は、先ほどの逆を行います。上位の競合が持っていない機能を徹底的に探し、差別化が出来る機能を実装します。

 

自分より強い企業と同じ事をやったところで、しょせんパクリとか、二番煎じで簡単に負けてしまいます。

 

なので、同じ土俵に並ばないようにする作戦です。

 

これを「差別化戦略」と呼びます!


 

差別化とミートどっち使えばいいの?

 

一般的な教科書には、市場1位の企業=強者、2位以下を弱者と定義して、以下のように闘うのが良いと書かれています。

 

  • 強者の戦略=ミート戦略を使う
  • 弱者の戦略=差別化で攻める

 

そうなると日本企業のほとんどは、差別化戦略になるじゃん・・

 

でも、言葉通りの事をそのまま鵜呑みにするのではなく、もう少し頭を使って考えなければいけません。


大事なのはどう応用するか

 

この戦略を「社員全員が活用している」と謳っている企業をよく聞くんですが、本当に活用できているのでしょうか?

 

もしかしたら、本に書いてある上辺だけの内容を、そのまま妄信して、うまく活用できてない企業も多いのではないでしょうか。

 

まず、本当に市場の順位で考えるべきなのか?違うなら何のカテゴリで考えるか?そしたら自分は何位?順位は何を根拠に割り出した?

 

例えば、市場のシェアが1位じゃなかったとしても、特定の場所(例:業界)だけで考えたら、一位になってる可能性もあるかもしれませんよね。

 

 

この戦略は、何の順位で比較するかを定義し、自分が何者なのかを把握する事が、とても重要で一番難しいところなのです。

 

ここの定義がうまく応用できないと、戦略を知っていても活かす事ができません。

 

実はかくいう私も、市場1位でもない企業に、ミート戦略を仕掛けられ、競合に顧客を軒並み奪われた、苦い経験があったりします。


頭のいい人は、学んだ事をそのまま妄信せず、形を変えてうまく応用する・・。

 

このようにビジネスの世界はホントに手強い人だらけなんですよね・・。


 

差別化って何ですか?

 

差別化って何ですか?ってとこだけ、最後に話しておきます。

 

差別化の要素は「希少性」と「模倣の難しさ」が一番重要なんだと思います。

(実際にこの要素を材料にする分析もあります)

 

もちろん希少性の前に、誰かの課題を解決できたりなど、何らかのニーズ=価値がある事が大前提です。

 

価値がなければ、ただの珍品でしかありません。

 

プロダクトで言うと、他にはない尖った機能がある。これが「希少性」

 

そして他社はその機能を簡単にパクれない、これが「模倣の難しさ」ですね。


 

ただ「希少性と模倣の難しさは」製品の機能だけで考えるものではありません。

 

例えば、営業の質が高い(例:営業だけじゃなく、技術に明るく、更にコンサルまで出来る・・など)これも希少性があると言えます。

 

営業全員が、たった1人で技術・コンサル・営業まで、全てこなせる企業って、一見ありそうですが実は希少です。


 

このように、レベルの高い営業が多い企業も、希少性があると言えます。

 

さらに、こんな人を集めるには、年収を上げてレベルの高い人材を集めなければいけないし、コストもかかるため、簡単には模倣できません。

 

なので、こういう要素も「差別化」になるんです。

 

でも、こんな大きな話ではなく、些細な話が強みになっている可能性だってあります。


例えば、営業が日々行ってる商談もそうです。

 

希少性があって、他ではマネできないような商談をしていたのなら、それが会社の強みになっている可能性があります!


 

最後に

 

簡単にまとめると、この戦略は「差別化」がキーになってるような気がします。

 

例えば・・

 

弱者は強者ができない方法で差別化し、違う土俵で戦う(いわば局地戦のイメージかな?)

 

強者は、弱者と同じ事をできるようにして、強み(差別化)をつぶす(局地から引きずり下ろす感じかな?)

 

これを知っておくと、いつか何かの打ち手の参考になるかもしれません。

 

そして何よりも競合との闘いが楽しくなるのでお勧め!


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